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問題社員対処法

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問題社員対処法一覧

当社は高級車の販売会社です。
当社の営業マンで茶髪の社員がおりますが、何度注意しても改まりません。
できれば解雇したいのですが・・・

最近では、茶髪は珍しくなくなりましたが、それでも業種によっては、社員一人一人の言動やみだしなみが、会社の品位に直結するという会社もあり、そういった会社では、茶髪は会社のイメージにあわないということもあると思います。

社員の身なりや服装が、業務の内容等から判断して、容認できる範囲を超えている場合には、業務命令として改善するよう注意することは、もちろん可能ですし、それでも改まらないのでしたら、何らかの制裁を加えることも可能です。ただし、解雇をするためには、これらの過程を踏んでもなお改善せず、さらに、例えば顧客や取引先から指摘をうけたり、担当者の変更を求められたりという客観的な事実が必要になると思われます。

どういう場合が容認できる範囲を超えているかについては、会社によって、さらに職種によっても異なりますが、どんな場合にしろ採用時の説明や社内教育、あるいは朝礼等で身なりや服装について、会社の考え方を十分に説明していることが大切です。これらが行われていれば、会社が身なりや服装を制限する合理的な理由が確立することになり、業務命令として改善を促すことができる根拠ともなります。

ただし、業務命令で改善を促したり、改善命令に従わない社員に制裁を加えるためには、その大前提として就業規則に規定されていることが必要です。就業規則に規定が無ければ、改善命令は有効に成立しませんのでその効力は薄いですし、制裁を加えることももちろんできません。

身だしなみや服装を規制したいのであれば、以下のように就業規則に明確に規定し、違反者についても就業規則に則った制裁等を加える必要があります。

就業規則の規程例

第○条(規則の遵守義務)

社員は、この規則及び付属規程を遵守し、会社の指示命令を守り、その義務を履行するとともに、職場の秩序の維持に努めなければならない。

第○条(服務心得)

・服装・身なりは、常に清潔を保ち、他人に不快感を与えるようなものとしないこと

・当社のイメージに合わない服装・身だしなみを避け、品位と信頼を損なわないよう振舞うこと

第○条(服装)

勤務にあたっては、会社から指示された服装をすることとし、会社から改善命令があった場合は、社員はそれに従わなければならない。

当社は社員に、社外研修や資格取得のための講座を全額会社負担で受けさせています。
しかし、最近、研修後、すぐに退職を申し出るものが増えてきました。
なにか対処法はないでしょうか?

社員の技術や知識の向上のために、研修や各種の講座を社員に受けさせている会社は、多いと思います。会社としては、社員がスキルアップすることによる業績の向上を期待するとともに、社員のモチベーションの向上も意図してこれらの研修や資格取得を奨めていることと思います。

社員の中には、自分のために会社がお金と時間を負担して、受講させてくれるのだから、そこで得た知識や技術を会社に還元しようと考える者もいれば、単に面倒だと考えたり、あるいは必要な知識や資格だけ得られたら、さっさと退職して転職や独立してしまう社員もいるでしょう。しかし、そうなってしまうと、会社が費やした多くの費用と時間は、完全に無駄になってしまいます。このような、自己中心的な社員による損害を避けるためにも、研修等については、きっちりと就業規則に定める必要があります。ただし、規定の仕方には、注意する必要があります。

研修後の退職を避けるため、以下のような規定を置いている会社もあるのではないでしょうか。

「会社が費用を負担した研修を受講した者は、研修終了後1年間は自己の都合による退職を認めない」

上記の規定は、憲法に定める職業選択の自由及び労働基準法の退職の自由を奪うことになり、認められません。つまり、上記のような規定では、何の効力も生じないことになります。

上記のような規定以外に、以下のような規定も無効となります。

「会社が費用を負担した研修を受講した者が、研修終了後1年以内に退職する場合は、その研修に要した費用の全額を返還しなければならない」

この規定は 1年以内に退職したら、違約金として研修費用を払えといっているのと同じになりますので、労働基準法第16条に抵触し、無効となります。

そこで、就業規則には以下のように規定します。

就業規則の規程例

第○条(研修の費用)

研修の費用は、会社が社員に貸与するものとする。社員が研修後1年以内に退職する場合は、研修に要した費用を会社に返済しなければならない。ただし、研修後1年を経過した場合は、返済を免除する。

上記のように規定すれば、社員に研修費用の返済を求めても、違約金ではなく貸したお金を返してもらうだけですので、労働基準法には抵触しません。また、返済さえすれば、自由に退職できますので、職業選択の自由や退職の自由を奪うことにはなりません。

ただし、上記の規定は、すべての研修に適用できるわけではありません。まず、研修の受講が、本人の自由意志に委ねられている必要がります。また、研修の内容が、受講する社員の業務内容と極めて関連性が強い場合は、その研修自体、社員が業務を遂行するために会社として当然に行うべきものであると解されますので、社員から費用の返済を求めることはできません。

しかし、上記のような規定を置くことで、少なくとも社員の足止め効果を期待することは出来るでしょう。

当社は年に1回、定期健康診断を実施していますが、社員の中にはもう何年も受診しないない者もいます。受診するように促していますが、なかなか受診率があがりません。
何かいい方法はないでしょうか?

健康診断を受診しない社員は、どこの会社にもいると思います。その理由は、もちろん忙しいというものもありますが、中には病気であることを知られたくないとか、単に面倒であるという理由もあるでしょう。

会社には、社員を働かせる上で、社員の生命及び身体を保護するように配慮する義務(安全配慮義務)があり、社員に対し健康診断を受けさせるのもこの安全配慮義務の一つです。安全衛生法にも、健康診断を受けさせることが事業主の義務であることが規定されていますし、この義務を怠った場合、つまり法律違反を犯した場合には、罰則規定も設けられています。

社員が健康診断を受診しないという事実を放置しておくけば、会社は安全配慮義務を怠ったことになり、例えば、過労死が起きたり、社員の病気が悪化した場合には、会社の責任問題となり、損害賠償請求されることもあるかもしれません。社員の健康を守るため、そして法律違反を犯さないためにも、社員に健康診断を受診させることは大切なことです。

健康診断を受けることが社員の義務であることを明確にするためにも、就業規則に明記する必要があります。また、就業規則に明記することによって、健康診断を受診しない社員に対し、業務命令として受診を促すことができ、従わなければ懲戒処分も可能となります。

就業規則に定めがあること、受診しなければ懲戒処分になることを、日頃から社員に周知しておけば、受診率のアップにも繋がるでしょう。

就業規則の規程例

第○条(健康診断)

会社は、社員に対し年1回定期に健康診断を行う。

社員は、会社が行う健康診断を正当な理由無く拒むことはできない。

第○条(健康教育)

社員に対する健康教育、健康相談およびその社員の健康の保持増進を図るため、必要な措置を継続的かつ計画的に講ずるものとする。

2.社員は、前項の措置を利用してその健康の保持増進に努めなければならない。

当社には、遅刻の常習犯がいます。
20分や30分のときもあれば2時間程度遅れてくることもあります。このままでは、他の社員にも影響しかねません。何かいい方法はないでしょうか?

故意の遅刻は、社会人としては失格と言えるでしょう。また、遅刻した社員に対し、少しぐらいならいいだろうという考えを持っている管理者がいるならば、その人も同じく社会人失格でしょう。

遅刻を見逃していると、他の社員への影響は避けられません。遅刻しても何の制裁も無ければ、「これくらいの遅刻なら構わないんだ」とか「どうしてあいつは注意されないんだ」などと考えてしまう社員がでてきます。そうなると、社員全体の士気が下がり、結果的に業績も低下することになります。遅刻ぐらいと考えずに毅然とした態度をとることが大切です。それには、まず就業規則に遅刻に対する制裁規定を設ける必要があります。就業規則に明確な規定を置き、遅刻した場合には、この就業規則に則って処分を下すことが不要なトラブルを防ぐ、最善の策と言えます。

遅刻した場合に、遅刻した分の給料をカットすること自体は、制裁には当たらず単に働かなかった分を支払わないというノーワークノーペイの原則に従っただけです。ですから、働いていない分のカットに加えて制裁としての処分を課すことができます。

会社によっては「月3回の遅刻で1回の欠勤とみなす」という規定を置いているところもあると思いますが、これは、場合によっては法律違反となりますので注意が必要です。制裁として減給を行う場合には、労働基準法に制約があることに注意しなければなりません。労働基準法第91条は「就業規則で、労働者に対して減給の制裁を定める場合においては、その減給は1回の額が平均賃金の1日分の半額を超え、総額が一賃金支払期における賃金の総額の10分の1を超えてはならない」とされています。ですから、例えば、1日分の平均賃金が1万円で、所定労働時間が8時間だとすると1回の減給制裁の限度は、5千円までということになります。よって4時間を超えて遅刻した場合は、平均賃金の1日分である1万円の減給が可能となります。

どうしても残業をしてもらう必要があるときに、「用事があるから」という理由で、残業を拒否する社員がいます。
これが何度も続くと仕事にも支障をきたしますので、何らかの処分をしたいのですが・・・

仕事を行っていく上では、トラブルの発生やお客さんの都合などで、どうしても残業をしなければならない場合というのは、必ず起きてくると思います。そのような時に、業務命令としての残業を拒否する社員の存在は、組織運営上決して良いことではありません。ただし、業務命令として残業を指示するためには、次の2つの要件が必要となります。

一つは三六協定の締結ともう一つは就業規則への規定です。

三六協定さえ締結すれば、残業をさせることができると勘違いされている方もみえますが、三六協定はそれを締結し届け出れば、労働者に時間外労働や休日労働をさせても労働基準法違反にはならないという免罰効果を持つにすぎません。つまり、労働基準法違反にはならないが、従業員に業務命令として残業を指示できる根拠は、三六協定には無いのです。

合法的に業務命令として残業をさせるためには、先の三六協定の締結のほかに、就業規則に「会社が必要と認めた場合には、三六協定に基づいて時間外・休日労働させることがある。社員は正当な理由が無い場合は拒否できない」旨の規定が存在している必要があります。

残業させるためには、各社員から個別に同意を求めることが必要であるとする説もありますが、最高裁の判例において「就業規則の規定の内容が合理的なものである限り、就業規則の適用を受ける労働者はその定めるところに従い、労働契約に定める労働時間を超えて、労働をする義務を負うものと解するを相当とする」(日立製作所武蔵工業事件 平3.11.28 最高裁)としており、就業規則に規定があれば、それが全従業員に適用されるという説が主流となっています。

よって、三六協定が締結・届出がされており、かつ、就業規則に残業に関する規定が存在すれば、業務命令として残業を指示することが可能となります。

業務命令に社員が従わないのであれば、当然に何らかの懲戒処分を課すことも可能となります(先の最高裁事例では、14日の出勤停止処分を課し、その後も態度が改まらなかったため懲戒解雇としましたが有効とされました)。

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